第354章:藤原さまの別の一面を知る

斉藤若春は藤原時央が時田浅子を探しに行ったというニュースを聞いて、手に持っていたコーヒーカップを強くテーブルに叩きつけた。

カップは音を立てて砕け、コーヒーがテーブル全体に広がった。

彼女は、藤原時央と時田浅子が離婚証明書を取得したら、もう何の関わりもないと思っていた!

まさか、藤原時央がまた彼女に近づくなんて!

時田浅子には一体どんな魔力があるのか、藤原時央をこんなにも引き付け、彼をこんなにも安っぽく見せるなんて!

藤原時央が彼女に相談する回数はますます減っている。このまま進めば、彼はきっと彼女を必要としなくなるだろう!

斉藤若春の心は慌てた。彼女はそのようなことが起こるのを絶対に許せない!

……

時田浅子は最後のショットを撮影中で、窓から差し込む一筋の光を待ちながら、カメラの位置を調整し続けていた。