第355章:あんなに顔が広い人物なのに、厚かましい

藤原時央はゆっくりと歩み寄り、時田浅子の隣に立った。

柳裕亮は藤原時央を見て、密かに両手を握りしめた。

彼も時田浅子の方向に歩み寄り、藤原時央のオーラにまったく怯むことなく、時田浅子に誘いかけた。「浅子、僕たちと一緒に食事しない?」

時田浅子は藤原時央と一緒に行きたくなくて、柳裕亮の方へ一歩踏み出した。

柳裕亮の心はたちまち喜びに満ちた。

藤原時央は時田浅子を見つめ、眉をわずかに寄せた。

「藤原若旦那、私はさっきクラスメイトと食事に行く約束をしたんです」時田浅子は藤原時央に自分の態度を明らかにした。

「食事に行くなら、私に言う必要はない」藤原時央はゆっくりと言った。

「じゃあ、先に行きます」時田浅子は身を翻して歩き出そうとした。

「待って!」藤原時央は彼女を呼び止め、スマホを取り出した。「お母さんと話して」