第367章:家族総出でも美人を手に入れられなかった

森山緑は白沢陸の苦しそうな表情を見て、笑いながら首を振った。

「よく考えてみれば、藤原若旦那のような人が家族総出で美人を射止められないのだから、孤立無援の私が独身でいるのは当然だ」と白沢陸は自分を慰めた。

「その通りです、三様。前向きに考えられて何よりです」と森山緑は笑顔で応じた。

今日の撮影は非常に順調で、予定より1時間も早く任務を完了した。

時田浅子は服を着替えて出てきたとき、突然藤原時央が劇場に入ってくるのを見つけた。

藤原時央がまた来たの?しかも時間を計ったように来たみたい!

藤原時央はすぐに時田浅子を見つけ、彼女の方へ歩み寄った。

「藤原若旦那!」白沢陸はすぐに藤原時央に向かって熱心に手を振り、挨拶した。

藤原時央は白沢陸を一瞥したが、無視した。

「撮影は終わったか?」藤原時央は時田浅子に尋ねた。