「先輩、私はまだ授業があるので、この授業が終わったら、学校のカフェで会いませんか?」時田浅子から積極的に提案した。
「いいよ、いいよ、待ってるよ」柳裕亮はすぐに頷いた。
授業が終わると、時田浅子は大川先生に研究室に呼ばれた。
「時田さん、昨日風間監督の『宮廷の陰謀』の放送が始まったわ。あなたの声優を聞いたけど、とても素晴らしかったわよ」大川先生は笑顔で言った。
長年教鞭を執ってきた彼女は、優秀で向上心があり学ぶ意欲のある学生に対して、決して褒め言葉を惜しまなかった。
「大川先生がこの機会を与えてくださって、ありがとうございます。どうしてこんなに早く放送されたんですか?前は放送日が決まっていなかったはずですが」
「ある作品に問題が生じて、一時的に放送できなくなったから、風間監督のドラマを先に放送することになったのよ」