「時央ではないわ」と藤原奥様は淡々と答え、手札を一枚取った。「和了った」
「今日はほんとに手が良いわね!」
「藤原奥様が麻雀をするとき、いつ手が悪かったことがあるの?」
「長い間打ってきたから、少し休憩しましょう。私が作らせたツバメの巣のスープもできているはずよ」今回の主催者である林奥様が立ち上がった。「少し食べて、おしゃべりしましょう」
「いいわね」数人も立ち上がり、屏風の後ろの部屋へ向かった。
「藤原奥様、時央じゃないって言ったけど、誰があなたをそんなに心配させるの?縁結びの神様のようなことまでしているなんて」林奥様は好奇心いっぱいの顔で尋ねた。
「白沢家の三男よ」藤原奥様はゆっくりと口を開いた。
「白沢家は面倒を見ないの?この子をあなたに託したの?どうしてあなた自身の息子のことを考えないの?時央ももう若くないのに、あなたは全然焦っていないわね」