以前は時田浅子でなければならないという態度だったのに、藤原家の嫁は時田浅子しかいないという姿勢がいつの間にか消えた?
今度は時田浅子に男性を紹介するって!
少しは母性愛があるけど、多くはない。
藤原時央は知っていた、彼の母が遠回しに浅子に「お母さん」と呼ばせようとする意図を。
それに比べると、浅子はまだ純粋すぎる。
お爺さまは藤原時央の表情を見て、にこにこしながら、なぜか急に気分が良くなった。
「そうだよ、お母さんが少し見ていてくれるのは、間違いないだろう」お爺さまはさらに一太刀加えた。
「浅子のことは心配しなくていい、私たちは再婚する」藤原時央は歯を食いしばって言った。
彼は自分の主権を守らなければならない。
そして、お爺さまと母に、今の彼と時田浅子の関係がとても良好だということを理解させなければならない!
「再婚?何を根拠に自信満々なんだ?」お爺さまは疑わしげな様子で、「お前が再婚したいと言えば再婚できるのか?浅子が同意するのか?」
時田浅子は「再婚」という言葉を聞いて、胸が締め付けられた。
彼女は藤原時央との再婚など考えたこともなかった。
「お母さん、お爺さま、私は結婚のことは考えていません。今はキャリアが始まったばかりで、まずは仕事を優先したいと思っています」時田浅子はすぐに自分の立場を明らかにした。
藤原時央:……
お爺さまと大木嵐は視線を交わし、これで藤原時央と浅子の間の状況がすぐに分かったではないか?
藤原時央がどれだけ得意げにしていても、わざとキスマークを見せびらかしていても、まだ浅子の心を取り戻せていないのだ。
「浅子のその考え方、私は非常に賛成よ。今の女の子はキャリアを重視する人が多いわ。結婚は女性の必須コースじゃないのよ」
「私も浅子が仕事に専念することを支持する。恋愛なんて何だ、発展の妨げになるだけだ」お爺さまも一言付け加えた。
「ありがとう、お爺さま、お母さん!」時田浅子の心は感動した。
安藤さんは横で密かに笑っていた。
お爺さまと奥様を合わせると八百の腹黒さがある。
一番辛いのは、藤原若旦那だ。
食事の後、藤原時央と時田浅子は一緒に部屋に戻った。
「斉藤若春のWeChatを持っているか?」藤原時央は尋ねた。
「はい」時田浅子はうなずいた。
「開いて見せてくれ」