時田浅子は一、二時間遊んだ後、藤原時央の指示に従って車をクラブのレストラン部門に停めた。
「ここで食事するの?お腹空いてないけど」
「喉は渇いてない?ここの物は悪くないよ。何か飲みたいもの、食べたいものがあるか見てみよう」藤原時央は時田浅子の手を握って中に入った。
「いらっしゃいませ!」すぐにウェイターが前に出て案内した。
「静かな席を頼む」藤原時央は指示した。
「かしこまりました、こちらへどうぞ」ウェイターは藤原時央と時田浅子を2階の窓際の席へ案内した。
時田浅子は、テーブルの上にいくつかのメニューが置かれているのに気づいた。
ドリンク類、西洋料理、中華料理、デザートがそれぞれ一冊ずつあった。
開いてみると、確かに種類が非常に豊富だった。
「急がなくていいよ、ゆっくり見て」藤原時央は優しく言った。
窓辺には少しだけ陽の光が差し込み、鉢植えの緑を照らして目に優しい緑色を映し出し、光と影がガラスに投影され、そこに座る人に朦朧とした光の輪を纏わせていた。
時田浅子はその光の輪の中に静かに座っていた。
彼女は片手で顎を支え、もう片方の手でメニューをめくりながら、何を注文すべきか迷っていた。
「急がなくていいよ、ゆっくり見て」藤原時央は優しく言った。
時田浅子は顔を上げて藤原時央を見た。「あなたが私のために選んでくれない?」
「いいよ」藤原時央はメニューを開き、ドリンクを一、二点とデザートを一つ、それからこの店の特製マカロンも追加した。
「藤原若旦那、私たち何か忘れてない?」時田浅子はすぐには思い出せなかったが、何か忘れているような気がした。
「何もないよ」藤原時央はためらうことなく答えた。
「本当に何もない?」時田浅子は小声で問い返した。
しばらくすると、彼らが注文したものがすべて運ばれてきた。
デザートは美しすぎて食べるのがもったいないほどだった。マカロンの箱には12個入っており、3個ずつ4種類の味で、赤、青、緑、黄色が組み合わさって特に美しく見えた。
「緑ねえさんが体重管理するように言ってたけど、毎日の運動計画も一度も完了したことないの」時田浅子はこれらの美食を見て、心に負担を感じた。
「君は毎日の運動計画を超過達成しているよ」
「私、全然運動してないよ」