時田浅子は少し呆然としていた。彼女は藤原時央の言っていることが全く理解できなかった。「これは願いカードなの?取っても尽きず、使っても尽きない?」
「お金に関しては、魔法のランプに願うよりも私に願う方が効果的かもしれないね」
時田浅子:……
彼女には反論のしようがなかった。
なぜなら、それは事実だったから。
確かに、藤原時央は三年間昏睡状態だったため、資産は大幅に減少したが、それでも十分に裕福だった。
「これは制限のないATMだと思ってくれていい。使いたいと思えば、いつでも引き出せる」藤原時央はカードを彼女のバッグに戻した。
「一枚のカードに、何を見るというんだ?」
時田浅子はようやく理解した。「これって、噂の限度額なしのブラックカードでしょ?」
「そうだ」藤原時央はうなずいた。