あの小太りの子が時田浅子の胸に甘えているのを見て、藤原時央は突然子供が欲しいという気持ちが薄れた。
小太りの子は白沢清志の家の子だから、気に入らなければすぐに送り返せばいい。
もし自分たちの実の子だったら、どこに捨てるというのか?
しかし、子供を作らなければ、何で浅子を一生縛り付けておけるだろうか?
藤原時央は考えれば考えるほど憂鬱になった。
どうして自分がこんな状況に陥ってしまったのか、浅子が自分から離れられなくなるという自信が少しもないのだ。
いつの間にか、藤原時央も眠りについた。
……
翌日早朝、時田浅子は早くに起きて朝食の準備をしていた。
団団はまだ起きていなかった。
藤原時央はうとうとしながら、習慣的に手を伸ばして時田浅子を抱き寄せようとしたが、手を置いたところで団団の丸い小さなお腹に触れ、すぐに目を開けた。