第635章:抱大腿の技が炉火純青

あの小太りの子が時田浅子の胸に甘えているのを見て、藤原時央は突然子供が欲しいという気持ちが薄れた。

小太りの子は白沢清志の家の子だから、気に入らなければすぐに送り返せばいい。

もし自分たちの実の子だったら、どこに捨てるというのか?

しかし、子供を作らなければ、何で浅子を一生縛り付けておけるだろうか?

藤原時央は考えれば考えるほど憂鬱になった。

どうして自分がこんな状況に陥ってしまったのか、浅子が自分から離れられなくなるという自信が少しもないのだ。

いつの間にか、藤原時央も眠りについた。

……

翌日早朝、時田浅子は早くに起きて朝食の準備をしていた。

団団はまだ起きていなかった。

藤原時央はうとうとしながら、習慣的に手を伸ばして時田浅子を抱き寄せようとしたが、手を置いたところで団団の丸い小さなお腹に触れ、すぐに目を開けた。