しかも何枚もの写真がとても親密な雰囲気で撮られていた。
宮本凪が時田浅子を抱きしめている写真や、二人がキスしている写真まであった!
「これはいつの写真なの?」林清子は怒りの声で問いただした。
「宮本凪が今回帰国した時のもので、彼と時田浅子がホテルで撮った写真よ。全部同じ日に撮影されたものだわ。時田浅子が入った時はこの服を着ていたけど、後でこの服装に着替えている。これらの写真があれば、時田浅子はどんなに言い訳しても無駄よ!」斉藤若春は自信満々に言った。
林清子は時田浅子と宮本凪の写真を一枚一枚見終わると、嫉妬で理性が溺れそうになった。
今すぐ時田浅子の前に駆けつけて、彼女の顔を引き裂いてやりたいと思った!
「もし、あなたが時田浅子との揉み合いで何か衝突が起きて、子供に何か問題が生じたら、時田浅子は人命を奪った罪を背負うことになるわ。彼女にはもう挽回の余地はないでしょうね?」
林清子は自分のお腹に手を当てた。
斉藤若春のこの策略は、残酷かつ効果的だと感じた!
もし宮本凪が彼女との結婚を拒否するなら、この子供を産むつもりはない。この子供の命と引き換えに時田浅子の名誉を失墜させることができるなら、それは価値がある!
「その時は、あなたがスムーズに会場に入ってステージに上がれるよう手配するわ。あとは自分次第よ」
「時田浅子に近づけさえすれば、後のことはお楽しみに!」林清子はすでに頭の中でシミュレーションを始めていた!
今度こそ、時田浅子に代償を払わせる!
時田浅子の将来を台無しにしてやる!
……
時田浅子が参加したこのイベントは、森山緑が慎重に選んだもので、時田浅子の初めての広告契約でもあった。
有名な女性用バッグブランドで、国内では入門レベルの高級ブランドとしての地位を持っていた。
広告撮影の他に、時田浅子は新製品発表会にも招待された。
この新製品発表会は帝都の商業センターで開催された。
ここでは様々なタイプの新製品発表会が開かれており、非常に成熟した商業活動の中心地だった。
今回、ブランド側は時田浅子だけでなく、ファッションブロガーやメインストリームメディアも招待し、主に製品の宣伝のためだった。