「防犯カメラで確認したんです」奈奈さんは笑いを堪えながら続けて言った。「藤原家は林桃子に罪を認めさせるため、毎年林家に数千万円規模のプロジェクトを提供することを約束したそうです」
「藤原家も太っ腹ね」島田香織は目の中の笑みが徐々に消えていき、書類を注意深く確認した後、問題がないことを確認して奈奈さんに渡した。
「明日、バラエティ番組に出演するから、私が不在の間は、会社の小規模プロジェクトについては皆で会議を開いて案を決めて。その後、携帯に送ってくれれば、その日の夜に決定を出すわ」
「はい」
「それと、バラエティ番組は生放送だから、ネット上の私に関するコメントは、わざわざ工作する必要はないわ。無駄なお金を使わないで」島田香織はそれらのコメントを全く気にしていなかった。