奈奈さんも島田香織のパトロンが誰なのか分からず、今は彼女と連絡が取れないため、とりあえず従来通りの方法でホットサーチを削除し、残りの問題は後で対処するしかなかった。
「奈奈さん、ホットサーチが削除されました!」
「奈奈さん、ホットサーチがまた上がりました!」
「奈奈さん、島田社長と謎の男性の写真がまた何枚も出てきました!」
「奈奈さん、もうホットサーチが削除できません!」
……
島田香織は写真をちらりと見て手に取り、冷ややかな表情で一瞥した後、それを高橋邦弘の前に置いて言った。「高橋先生、今後パパラッチに写真を撮らせるなら、もう少し腕のいい人を探した方がいいですね。でないと、写真に写っているのが私だと誰が分かるでしょうか?」
高橋邦弘は信じられない様子で島田香織を見つめた。彼は島田香織が写真を見ても認めないとは思わなかった。彼に電話をかけてきた人物のことを思い出した。その人物は明確に言っていた。島田香織がパトロンに囲われているという事実を立証できれば、2億円を支払うと。