島田香織は資料を見ながら、葉山蘭子の野心に感心していた。
葉山蘭子は元々ただの一般的な部門マネージャーだったが、藤原新が女好きだと知り、こっそりと彼のベッドに潜り込んだ。
葉山蘭子は藤原新の周りに女性が絶えないことも知っていたので、妊娠が分かった時、すぐに海外に渡り、密かに子供を産んだ。
もちろん、葉山蘭子は藤原新との連絡を一切取らず、子供を連れて帰国後、その子を芸能界に送り込んだ。
葉山辰夫が有名になってから、葉山蘭子は涙と鼻水を垂らしながら藤原新の前に現れ、子供を産んだことを訴えた。
葉山辰夫は私生児で、藤原新も私生児がいることを人に知られたくなかったため、ただ葉山辰夫の芸能界での道を少し開いてやっただけだった。
夜の8時、島田香織が個室に入ると、葉山蘭子が中に座っているのが見えた。