369 彼の仕返しを手伝う?

「あなたは忙しいでしょうから、私たちだけで行きますわ」島田香織はそう言って、奈奈さんたちを追い返した。

家の中はすぐに静かになり、島田香織と藤原航の二人だけが残された。

島田香織の携帯が鳴り、部屋の気まずい沈黙を破った。

「香織、鈴木おばあさんの誕生日パーティーに行く?」陣内美念からのLINEだった。

島田香織は水を飲んでいる藤原航を一瞥し、メッセージを打った。「行くわ。藤原航も一緒に連れて行くつもり。彼は招待状をもらってないの」

すぐに、陣内美念から怒りを帯びたメッセージが届いた。「鈴木家って本当に日和見主義ね。藤原家がまだはっきりした態度を示していないのに、もう藤原航に冷たい態度を取るなんて。あなたが藤原航を連れて行けば、彼の鬱憤を晴らすいい機会になるわ!」

島田香織は眉をひそめた。