中島夏美は橋本月見が話し終わるのを待たずに、電話を切った。
島田香織は洗面所から出てきて、偶然にも全身ずぶ濡れの女性が鏡の前に立っているのを見かけた。彼女もその女性が電話をしているのを聞いていたので、手を洗って出て行った。
中島夏美は鏡に映る島田香織を見つめ、瞳に殺意が閃いた。
テーブルに座っていた橋本月見は切れた電話を見つめ、唇の端を冷たく歪め、瞳は冷ややかだった。家族のプロジェクトのためでなければ、中島夏美のような女と付き合うのも面倒だった!
でも、今日はついに中島夏美を懲らしめる人が現れた。中島夏美が人前で恥をかいたことで、彼女の心の怒りも少し収まった。階下へと足を向けた!
橋本月見はショッピングモールに行き、至る所に掛かっている服を見て、唇の端に明るい笑みを浮かべた。