414 緊縛プレイ

陸田健児は島田香織が帰ろうとするのを見て、前に出て彼女を止め、言った。「私たちが来た時、彼らがベッドの上にいるのは見なかったけど、もしかしたら既に終わっていたのかもしれません。」

島田香織は眉をしかめた。

陸田健児は諦めきれず中島夏美の方を見て、分かるような目配せをし、芝居がかった様子で尋ねた。「中島さん、さっき何があったのか説明すべきじゃないですか?」

島田香織が何か言おうとした時、ベッドに縛られたままの中島夏美が急いで言った。「島田お嬢様、分からないんですか?私たちSMプレイをしていたんですよ。私、こういう縛られるプレイ大好きなんです!」

中島夏美は当然陸田健児の意図を理解し、にこやかに島田香織を見つめながら続けた。「まあ、島田お嬢様、ご存じないでしょうけど、私と藤原さんはもう2時間もベッドの上にいたんですよ。残念ですね、もっと早く来ていれば、私たち二人の愛し合う姿が見られたのに。」

島田香織は中島夏美のその様子を見て、可笑しく思った。「中島さん、演技を続けてください。もし本当に彼と関係があるなら、なぜ彼はバスルームに隠れたんですか?」

中島夏美はそう言われて、一瞬表情が変わったが、すぐに立ち直った。

島田香織が自分の面子を潰したのなら、彼女も島田香織を気分よくさせないようにしよう。「島田お嬢様、自分を欺く必要はないでしょう。『妻より愛人、愛人より浮気相手』って言葉をご存じないんですか?」

中島夏美は体をくねらせながら、続けて言った。「島田お嬢様、家の花より野の花の方が香り高いものです。浮気をしない男なんていませんよ。」

島田香織は中島夏美を見つめ、眉をしかめながら言った。「中島さん、なぜあなたが私に藤原航とあなたが一緒にいることを証明しようとするのか分かりません。それに、私と彼には何の関係もありません。あなたたちが一緒になるなら、それはそれでいいじゃないですか。私には何の関係もありません。今のあなたの様子は、まさに『この場に銀は三百両ない』というようなものです。」

「彼女には興味がない。醜すぎる。」藤原航は無表情で言った。

島田香織は藤原航の言葉を聞いて、軽く唇を噛み、同意しない様子で言った。「実際、中島さんはそれほど醜くないと思います!」

「ああ、ただ胸が悪くなるだけだ!」藤原航は深く考えて言った。