第40章 私の孫と見合いしませんか

工藤みやびは花を捨てると、鈴木紀子から電話がかかってきて、彼女と西村千晴を自宅に招待された。

彼女はまず西村千晴と会い、一緒にタクシーで鈴木紀子の家へ向かった。

道中、また携帯が鳴り、出ると服部深遠老人の元気な声だった。

「荒木ちゃん、学校にいるかい?」

「用事があって休みを取りました、外にいます」と工藤みやびは答えた。

服部深遠は神秘的に笑って、「今どこにいるんだ?運転手を迎えに行かせるよ。大事な人に会わせたいんだ」

「服部さん、午後は約束があるので行けません」と工藤みやびは断った。

「この前、孫の雪也の話をしただろう。彼は最近海外から帰ってきたんだ。君に会わせたいと思って、君の写真を見せたんだが...」

「私の写真をどこで?」と工藤みやびは眉をひそめた。

「前に来た時に盗撮したんだよ」と服部深遠は言った後、孫を自慢し続けた。「うちの雪也はとてもハンサムで、性格も良くて、建築家なんだ。海外でたくさん賞を取っているんだよ...」