第70章 ずっと圧倒されている

講堂の前方で、大谷媛がステージに姿を現すと、会場からは拍手が沸き起こった。

大谷媛は音楽に合わせて落ち着き払って踊り始めた。帝都バレエ団での数年間の経験が、彼女に最も洗練された舞姿を身につけさせ、白鳥の軽やかさと優雅さを踊りの中で存分に表現していた。

ライブ配信のコメント欄は、瞬く間にコメントで埋め尽くされた。

[この踊りの技術、誰も文句ないだろ!]

[あとで文句言ってる小娘たちをやっつけてやる]

[白鳥に投票!]

[大谷女神様に投票!]

……

ライブ配信では、大谷媛の票数が急速に増えていき、わずか数分で数万票に達していた。

講堂の楽屋で、中山里奈と山内三琴たちは票数が急増するのを見て、得意げな笑みを浮かべた。

「もう5万票よ、まだ増えてる!」

「荒木雅はどうしたの?来る勇気がなかったのかしら?」中山里奈は冷ややかに笑いながら尋ねた。