第117章 厄介な三の若様藤崎千明

石橋林人はドアの前でポーズを決めてかっこつけている人を呆然と見つめ、頭痛がして眉をしかめた。

「三の若様、どうしてここに?」

「近くで広告の撮影をしていて、安藤さんの撮影チームが近くでオーディションをしていると知ったから、ちょっと寄ってみたんだ。」

藤崎千明はそう言いながら、撮影チームの中から噂を聞きつけて駆けつけてきたファンの女の子たちに手を振って挨拶した。

工藤みやびは注意深く観察した、藤崎千颯がいつも批判している実の弟、藤崎千明を。

実際によく見ると、双子の兄弟だが少し違いがあることに気づく。

藤崎千颯はおそらく甘いものをたくさん食べているせいで、顔に少し肉がついているが、藤崎千明は顔の輪郭がより引き締まってかっこいい。

佐藤臣は藤崎千明を見て、ぎこちなく笑いながら挨拶した。