第119章 君は夕食より美味しい

二人はしらゆりマンションに戻ると、ちょうど昼食の時間だった。

工藤みやびは昼食を食べ終えると部屋に戻って二時間以上昼寝をし、目が覚めてからは本を読んで復習を続けた。

藤崎千明は午後ずっと夢中でゲームをし、藤崎千颯が仕事から帰ってくると、彼も一緒にゲームに誘った。

藤崎雪哉は接待に出かけていたので、夕食は三人で特別に辛い鍋を作った。

三人が楽しく食事をしているところに、岡崎謙から電話がかかってきた。藤崎千颯が電話に出て、二言三言聞いてから工藤みやびに電話を渡した。

「俺には分からないから、彼女に聞いてくれ」

工藤みやびは不思議そうに電話を受け取った。「岡崎さん、何かあったの?」

「藤崎社長が胃の調子を崩したようで、家に胃薬があるか聞きたいそうです」と岡崎謙は言った。