工藤みやび:「……」
石橋林人は呆れて立ち上がった。「雅、席を替わろう」
最初、彼はこのタレントをきちんと指導するつもりはなかったので、彼が契約したのは枕営業目的だと知っていても気にしていなかった。
しかし今は真剣に指導したいと思っているので、この遊び人が彼のタレントに手を出すのを許すわけにはいかない。
工藤みやびは素直に立ち上がり、石橋林人と席を替わった。
藤崎千明は隣に座った石橋林人をちらりと見て、嫌そうな顔をした。
「もっと離れて座れよ。お前とホモだと誤解されたくないんだ」
「世界中の男が全員死に絶えても、お前とはやらないよ」石橋林人はさらに嫌そうな顔をした。
工藤みやびは無力感を感じながら額に手を当てた。公の場でこんな話題を二人は話すのが適切なのだろうか?