第158章 見られたくない……ビデオ

工藤みやび:「……」

石橋林人は呆れて立ち上がった。「雅、席を替わろう」

最初、彼はこのタレントをきちんと指導するつもりはなかったので、彼が契約したのは枕営業目的だと知っていても気にしていなかった。

しかし今は真剣に指導したいと思っているので、この遊び人が彼のタレントに手を出すのを許すわけにはいかない。

工藤みやびは素直に立ち上がり、石橋林人と席を替わった。

藤崎千明は隣に座った石橋林人をちらりと見て、嫌そうな顔をした。

「もっと離れて座れよ。お前とホモだと誤解されたくないんだ」

「世界中の男が全員死に絶えても、お前とはやらないよ」石橋林人はさらに嫌そうな顔をした。

工藤みやびは無力感を感じながら額に手を当てた。公の場でこんな話題を二人は話すのが適切なのだろうか?

藤崎千明は言いながら、また工藤みやびの隣に座ろうとしたが、石橋林人に阻止された。

「石橋、もう一度邪魔したら、クビにするぞ」

「もう一度私のタレントに手を出したら、お前のあの見せられない動画を公開するからな」石橋林人は歯ぎしりした。

岡崎アシスタントは藤崎千明のファンで、石橋林人のこの発言を聞いて、信じられない様子で二人を見た。

「見せられない...動画?」

まさか本当にホモの関係があったのか?

岡崎アシスタントだけでなく、工藤みやびも奇妙な目で二人を見ていた。

「何その目だ。何の見せられない写真って、ただ俺が賭けに負けてスカートを履いた動画だけだ」藤崎千明は彼女たちが自分と石橋林人に関係があると思っている様子を見て、すぐに釈明した。

彼は鉄筋のようにまっすぐなストレートで、巨乳で長い脚の女性しか好きではない。どうして男とホモなんかするわけがない。

工藤みやびは藤崎千明を上から下まで見て、その目に痛い光景を想像した。

しかし、藤崎千明はいつもクールでセクシーなイメージでファンを惹きつけているので、こういうものが出回ったら、確かにイメージが崩壊するだろう。

石橋林人は藤崎千明が少し怯えているのを見て、この機会に警告した。

「だから撮影に来たなら撮影だけして、私のタレントに手を出すな。お前がピンクのスカートを履いてセクシーダンスを踊る動画を公開したくなければな。よく考えろよ」

「お前...これは俺が会社に招いたタレントだぞ」藤崎千明は憤慨した。