第217章 再会工藤司2

雷鳴のような拍手が、工藤みやびの胸に鋭い痛みを走らせた。

彼女はじっと見つめていた。スポットライトの中で、手を取り合って舞台に上がり観客に向き合う堀夏縁と工藤司を。

司会者は二人を舞台に招いたが、すぐには映画祭の女優賞の受賞者を発表しなかった。

「トップ女優の堀さん、再びこの場所に立って、何か言いたいことはありますか?」

堀夏縁はマイクの前に立ち、優しくも強い笑顔を浮かべた。

「ご列席の皆様もご存知かと思いますが、私はかつて重度の心臓病患者でした。去年の今頃、医師からは最大でもあと2年の命だと告げられていました。」

「私はずっと、健康な女の子のように生きることを夢見ていました。思い切り自分の夢を追いかけ、憧れていた恋愛を経験し、この世のすべての美しいものを発見したいと。」