第349章 公表する、二号声は堀夏縁の声

「エコーアクション」チャリティーイベントはまだ進行中で、会場に集まった映画関係者たちも次々と愛の手を差し伸べていた。

藤崎千明はネットのゴシップに夢中になっており、工藤みやびは彼女を迎えに来た藤崎雪哉とこっそりWeChatでチャットしていた。

石橋林人は今日、自分のアーティストが大きな広報危機に直面する可能性があることを十分に理解していた。

そのため、常に堀夏縁一行の動向に注意を払っていた。

「堀夏縁と黒田志雄が一緒に離れたわ。どうやら広報対策を考えに行ったみたいね」

工藤みやびは堀夏縁が去った方向をちらりと見て、石橋林人に言った。

「土屋監督に電話して休暇を申請してきて。今日は戻れそうにないから」

今、ネット上では皆、2番の声がトップ女優の堀夏縁の吹き替えだと確信しており、それによって堀夏縁の1番の声を価値のないものとして批判していた。