メイクアップアーティストは工藤みやびの肌と顔立ちを一瞥し、マーティン・グリーンに笑いかけた。
「彼女はすでに仙女そのものですよ」
十九歳の年齢で、顔中にコラーゲンが満ちあふれ、肌は繊細でなめらかで触れればはじけそう、顔立ちは精巧で明るく艶やか、目の輝きは流れるように美しい。
「ありがとう」工藤みやびは鏡越しにメイクアップアーティストに向かって茶目っ気たっぷりに微笑んだ。
メイクアップアーティストはファンデーションを手に取り、彼女と会話をしながら、メイクを始めた。
しばらくすると、すでに顔のメイクが完成し、忙しく髪をセットし始めた。
マーティン・グリーンが各所を巡回して確認し戻ってきたとき、彼女のメイクとスタイリングはすでに完了していた。
マーティンは満足げに笑い、メイクアップアーティストの肩を叩いた。