第477章 本間壮佑:私は荒木雅がどこにいるか知っている

藤崎千明はそれを聞くと、池田輝の肩を強く叩いた。

「千日の兵を養うは一日の用のため、さすが兄貴がお前をこんなに長く養ってきただけのことはある、ようやく役に立つときが来たな。」

池田輝も安堵して、藤崎雪哉に言った。

「当時、実験室に出入りできた人間はほとんどいなかった、おそらく調査すれば分かるはずです。」

「俺が行く、岡崎謙に伝えて、彼と三浦大也にすぐに調査させよう。」

藤崎千明は兄に言われるまでもなく、すぐに岡崎謙に電話をかけた。

兄の最愛の人、荒木雅が死んだわけではないと知り、彼は感動のあまり泣きそうになった。

藤崎雪哉は池田輝を見て、心から言った。

「ありがとう。」

このニュースは、彼を絶望の泥沼から一気に引き上げてくれた。

もし彼が気づかず、もう一度検査をしてこの結果を得ていなかったら。