第567章 私を口説こうとする人がいる以外は、すべて順調2

二人が話している最中、部屋のドアが外から開き、金髪で体格の良い外国人男性が部屋に入ってきた。

「紗世ちゃん、いけない子だね、また抜け出して...」

本間夢は腰の後ろに差していた銃を取り出し、弾をチャンバーに装填して来訪者に向けた。

「くそっ、もう一度そんな気持ち悪い呼び方したら、ぶち殺すぞ」

「……」工藤みやびは本間夢を見て、それから部屋に飛び込んできた金髪の男を見た。

おそらく、これが彼女の言っていた、毎日彼女を口説こうとする外国人だろう。

紗世ちゃん?

確か藤崎雪哉から聞いたことがある、本間夢の本名は河村紗世で、本間夢という名前は本間家に来てから変えたものだと。

金髪の男は両手を挙げて降参のポーズをとり、本間夢と一緒に座っている工藤みやびに気づくと、すぐに友好的に挨拶した。