工藤みやびがヨーロッパでの仕事と予定を終えている間、藤崎千明はお見合い相手に自分の魅力をアピールするのに忙しくしていた。
その後、彼女はオーストラリアへ向かい、映画のロケハン担当者と合流して、オーストラリアでのいくつかの撮影地を確認することにした。
ロケハン担当者が見つけた場所は、オーストラリアの北方領土の無人地帯にあった。
石橋林人が風邪をひいていたため、彼女は林人と岡崎アシスタントを連れて行かなかった。
彼女自身と三浦星安、それに映画のロケハン担当者一名と現地ガイド一名で車に乗り、無人地帯を横断することにした。
道のりは遠く、車の揺れで大変だったが、見つけたロケ地はどれも映画のシーンにぴったりだった。
彼女が実際に見た後、撮影するイメージが完全に頭の中で構築できていた。