オーストラリアから帰ってきた工藤みやびは、一日休んでから会社に行って映画の撮影開始の会議をするつもりだった。
しかし、休もうとしたら逆に病気になってしまった。
藤崎雪哉は彼女が一人で家にいることを心配して、彼女がまだ休んでいる早朝に会社へ行き、仕事の指示を出した。
そして、他の仕事は家に戻ってから行うことにした。
最近、工藤家とヨーロッパの大きな政府プロジェクトを争っていたため、彼はほぼ毎日、大部分の時間を海外のスタッフとのリモート会議に費やしていた。
そのため、三浦大也がドランス家の調査の進展を報告しに来ても、聞く暇がなかった。
「直接私に話してくれればいいわ」工藤みやびは三浦大也に言った。
どうせ、彼が調査を命じたのも、彼女がこの件を気にしているからだった。