第627章 今度こそ、荒木雅を二度と立ち直れなくしてやる

映画『あの青春、君と出会った』が熱く宣伝されており、竹内薫乃の名前が再びトレンドランキングに上がっている。

宣伝活動を終えたばかり、マネージャーは彼女と一緒に専用車に乗り込むとこう言った。

「もうトレンド上位5位に入っているわ。原作の人気にあなたの人気が加わって、この映画はきっと良い興行収入になるでしょう」

どういうわけか、竹内薫乃が他の作品に出演すると、興行成績が落ちてしまう。

しかし青春学園ものであれば、映画でもドラマでも、興行収入も人気も悪くならない。

この『あの青春、君と出会った』は原作が非常に売れており、彼女の出演も加わって、興行収入は悪くないはずだ。

「荒木雅はどう?何か動きはある?」竹内薫乃は尋ねた。

『追跡の眼』の後、荒木雅はしばらく姿を消していたが、最近になって自ら監督を務め、主演も務めた『微睡の淵』を発表し、『あの青春、君と出会った』と同時期に公開されることになった。

以前の『追跡の眼』で彼女は一線級の俳優になったが、それは彼女の運が良かっただけで、有名監督の大作に出演できたからだ。

今度は彼女自身が監督を務めるが、一日も監督を学んだことのない人間が、どんな作品を作れるというのか、想像するまでもない。

『あの青春、君と出会った』は小説が売れており、監督も数々の賞を受賞した名監督だ。この映画の後、彼女も間違いなく一線級の俳優になれるだろう。

ちょうど映画のいくつかのシーンが帝都映画学院でロケされており、彼女は荒木雅がこの学校に合格したものの、一日も学校に通っていないことを知った。

その後、学校の幹部と親しくなり、相手は荒木雅が一度も学校に来ないことを批判するニュースを発表した。

俳優にとって演技力が最も重要だが、学歴も非常に重要な要素だ。

彼女がこのように学業を軽視するのは、当然自分のイメージに影響するだろう。

「まだ反応はありません。千秋芸能からも何の反応もありません」マネージャーは言った。

竹内薫乃はそれを聞いて、注意を促した。

「注意しておいて、彼らに何か動きがあったら、すぐに対応して」

マネージャーは考えてから言った。

「私たちの映画の興行収入は間違いなく悪くないはずだから...荒木雅と争うのはやめておいた方がいいんじゃないかしら。自分たちの宣伝に集中した方が」