第21章 封印されていた心の秘密が明かされる！

「森本城一、彼女を家まで送るように言ったはずだが？」

三神律の眉間には険しさが宿り、低く冷たい声には怒りが隠しきれなかった。

森本城一の目には慌てた色が素早く浮かび、肩が微かに震えた。彼は必死に感情をコントロールしながら、緊張した表情で言った。「神崎さんは、みんなで食事に行くから送る必要はないと言ったので、私はそれで…」

「……」

三神律は何も言わず、空気には重苦しい沈黙が漂っていた。

森本城一は恐る恐る三神律を見た。三神律の表情は非常に険しく、目は氷のように冷たかった。森本城一はちらりと見ただけですぐに視線をそらし、もう彼の目を直視する勇気はなかった。

「出て行け！」しばらくしてから、低く掠れた声がようやく響いた。

森本城一はのどまで上がってきた心臓がようやく落ち着き、ほっとして敬意を込めて「はい、三神社長！」と答えると、急いで部屋を出た。

三神律は手を上げて電話をかけ、低い声で何か指示を出した。

しばらくすると、相手から送られてきた情報を受け取った。

彼は画像を開いて拡大した。写真には目を引く男女が路上の屋台で食事をしていた。女性は背が高く、艶やかで目立つ存在で、ドレスを着て男性のジャケットを羽織っていた。男性はカジュアルな服装で、姿勢が良く、清潔感のある優しい顔立ちをしていた。

二人は何かを話し合っているようで、男性は女性を見つめる目が優しく愛情に満ちていた。女性は俯いて微笑んでいた。

三神律の端正な顔はさらに暗くなり、手に持っていたティーカップを握りつぶした。彼の手のひらから血が滲み出てきたが、彼は気にする様子もなく、血を流したままにしていた。

彼は写真を見つめ、心の中は暗雲が渦巻き、何とも言えない嫉妬の炎が燃え上がっていた。

......

神崎弥香は目の前で軽やかに話す川辺遥真を見て、眉を上げて微笑んだ。「正直に言うと、私たちはあまり接点がなかったけど、あなたは私が想像していたのとは少し違うわ」

「君の想像の中の僕はどんな感じだったの？」川辺遥真の顔から笑みは消えなかった。

「内向的で、あまり話さないタイプだと思っていたわ。こんなに冗談が上手だとは思わなかった。それに医者なのに、清潔好きで屋台なんて食べないと思ってた」