第三十四章 コンテストの申し込みが締め切られた?

深井麻衣は彼女の話を聞き終わると、驚いた顔をした。「噂では帝都圏のこの御曹司は女性に近づかず、完全な仕事中毒だと言われていたのに、まさか彼がこんな一途な男だったなんて。こんな良い男は骨董品よりも珍しいわ」

「でも彼が一途なのは私じゃないのよ!」河野月美は彼女の言葉を聞いて気分が更に悪くなり、何十億円もの価値を逃したような気分になった。

「大丈夫よ、この人がダメなら次の人がいるわ。月美、落ち込まないで。男を替えるスピードが十分速ければ、悲しみはあなたに追いつけないわ」

「あなたみたいに割り切れないわ。やっぱり残念に思うわ。彼に好かれているその女性が本当に羨ましい。彼女はどんな運命なの?帝都圏の大富豪の御曹司に想われるなんて」

「どんな運命だって結局一緒になれないじゃない?それに三神家は大きな家柄で、お金持ちの奥様になるのはそんなに簡単じゃないわよ。月美、もう考えないで。私は最近大会で忙しいけど、しばらくしたら暇になったら、私のもう一人の親友を紹介するわ。一緒にバーに行って飲んで楽しもうよ」