第284章 久しぶりの再会!

三神律は望月昇が三神麟太に疑われているのを見て、声を出して止めようとしたが、望月昇は慌てることなく口を開いた。「僕はしていません」

三神麟太は目を丸くして、声を高くして言った。「君は3分ちょっとで100ピースのパズルを完成させた。僕はパズルをよくやる人間だけど、8分かかるんだ。君は絶対に事前にパズルを見ていたからこんなに早く完成できたんだ。そうでなければ、みんなにパズルの方法を説明してみろよ」

望月昇は三神麟太の影響を全く受けず、平然と言った。「君ができないことを他人ができないとは限らない。僕のお父さんはいつも言っていた、疑う者が証拠を示すべきだと。僕がズルをしたという証拠はあるの?」

三神麟太は指を望月昇に向け、下唇を強く噛みながら嘲笑うように言った。「説明したくないなら、それはズルをしたということだ」

望月昇は冷たく三神麟太を見つめた。「最後にもう一度言うけど、僕はしていない」

「絶対にしたんだ!そうでなければどうして方法を説明できないんだ!」

三神麟太は望月昇に食い下がり、望月昇はもう相手にしなくなった。会場の保護者たちは頭を寄せ合い、この件について様々な意見を交わしていた。

これらの保護者の中には聡明な人も少なくなく、3分ちょっとで100ピースのパズルを完成させるというのは、彼らにとっても信じがたいことだった。望月昇は今その理由を説明できず、会場の世論は徐々に三神麟太に傾いていった。

望月昇はさまざまな疑いの声に直面しながらも、依然として胸を張り、背筋を伸ばして立っていた。

三神律は目の前の望月昇を見て、かつて疑いを受けていた弥香の姿を重ね合わせた。彼は弥香の子供だ、見過ごすわけにはいかない。

三神律はひそひそと話す人々に向かって、厳しい声で言った。「私は望月昇君が不正をしていないと信じています。この世界には賢い子供がたくさんいます。人は自分の限界のために他人を疑うべきではありません。何事も証拠が必要で、根拠のない噂を広めるべきではありません」

望月昇は自分のために発言してくれた三神律に微笑み、三神律は非常に感心した様子で彼を見つめた。

三神麟太はその様子を見て、心の中で不満を感じた。自分こそが三神律の実の息子なのに、なぜ三神律は自分を助けず、望月昇を支持するのか。彼はますます心のバランスを崩していった。