ハオはその夜眠らなかった。彼は修行に時間を費やした——ゆっくりと、着実に、長い道のりを。
確かに、一杯のインスタントラーメンで何の努力もなく悟りを開くことができたかもしれない…しかし最近、それは彼の心に引っかかっていた。
何か間違っているような気がした。まるで物語を飛ばして結末だけを読むようなものだ。
おそらくそれが、時間が経つにつれて、彼が奇妙なことに気づき始めた理由だろう。
時々、年配の客が立ち寄ることがあった。彼らは店に入り、挨拶し、おしゃべりし、棚を見て回る…他の商品を買うが、一度もインスタントラーメンに手を伸ばすことはなかった。
最初、ハオはそれを気にしなかった。
しかし、それが続くほど、彼の頭の中に引っかかるようになった。
彼らはいつも早い突破口を追い求めていたのではなかったか?不死への道?より高い境地へ昇るための方法?
では、なぜ店で最も効果的な商品をスキップするのか?
彼には二つの理論があった。
一つ目は、彼と同じように、彼らももはや近道を望んでいないのかもしれない。彼らも努力なしの悟りは空虚だと感じているのかもしれない。
成長もなく、教訓もない。ただ中間を本当に経験することなく、最後までスキップするだけ。
そして二つ目は…
彼は目を細めた。
彼らは昇天を先延ばしにしていた。
なぜか?
なぜなら、上の境地に昇ってしまうと…もう下界に戻れなくなるかもしれないから。
つまり、次元コンビニがなくなるということだ。
もうコーラもない。もう桃烏龍茶もない。もうアイスクリームもない。もうサクサクのポテトチップスもない。
それは不条理だった。
完全に非合理的だ。
そして完全に信じられる!
なぜなら、ハオは修行者が何かを欲しがるとき、どれほど馬鹿げた行動をとるか知っていたからだ。
店の商品を味わい続けるために、自分の修行を意図的に抑えるなんて?
うん。
それは納得できる。修行者の優先順位は常識外れだ。
ハオは時計を確認した。
新しい一日の始まりだ!
彼は階下の店の前に直行し、途中で廊下や倉庫エリアを見ることもなかった。どうせ待っている新しいものは何もなかった。
しかし店内に足を踏み入れた瞬間—
彼が最初に目にしたのは、予想外のものだった。
「…」
「シュエル?」
ハオは瞬きした。