第349章 綾瀬さん、そんなに大きな声で話さないで……

綾瀬光秀のWeChatメッセージリスト画面には、初めてWeChatにログインした時についてくるテンセントニュースやファイル転送アシスタント、WeChat運営チームの他に、たった一人しかいなかった。

高橋優奈はそれが表示名なのか、それともWeChatのニックネームなのかわからなかった。

【雪。】

彼女は呆然とその文字をしばらく見つめ、もちろんその祝福の言葉も目にした。

ただ霧島律のものと比べると、この「雪。」という名前の人が送ったメッセージは明らかに長かった。

【光秀、久しぶり、まずは新年おめでとうって言いたくて、私は…】

高橋優奈が見ることができたのは19文字と半分の省略記号、これが全てで、残りはメッセージを開かないと見られなかった。

この「雪。」のメッセージ枠の右上には、金曜日と表示されていた。