高橋優奈が言い終わると、綾瀬光秀は頷いた。「わかった、一緒に探そう」
……
部屋の中。
根岸詩音はソファに座り、うつむいたまま、顔色は最悪だった。
長い間、彼女は河合航平を見上げることもなく、何かを言うこともなく、まるで茫然自失の状態だった。
彼女の向かいに座る男性は足を組み、顎に指を這わせながら、彼女をじっと見つめていた。
おそらく根岸詩音がずっと元気のない様子を見るのに耐えられなくなったのか、河合航平は軽く咳払いをして口を開いた。「詩音、そんなに心配しなくていいよ。ここに閉じ込められたのは私のせいではないけど、私にも多少関係があるから、もし何か問題が起きたら、私が手伝って……」
河合航平の言葉が終わる前に、根岸詩音は彼を遮った。「絶対に手を貸さないで」
男性は眉を上げ、目に驚きの色が浮かんだ。「どうして?」