第475章 爆更23

根岸詩音は最終的に高橋優奈の要求に同意した。

彼女が言ったように、ジュエリーショップは確かに大変で、一日中立ちっぱなしで働かなければならないし、時には下品な客の難癖にも対応しなければならない。しかし、厳しい仕事ほど人を鍛えるものだ。

根岸詩音はその場で販売部のマネージャーに電話をかけ、湾岸レジデンスから最も近い根岸家傘下のジュエリーショップを調べた。

最終的に王城通りの店が見つかった。そこは湾岸レジデンスから歩いてもたった十数分の距離だった。

高橋優奈はとても満足した。

この件が解決した頃には、ほぼ昼時になっていて、二人は一緒に昼食を食べに行った。

二人が注文を終えたところで、根岸詩音は突然、河合航平が根岸家の株式を持って彼女に会いに来たことを思い出した。

そこで彼女は向かいに座っている女性を見て、突然笑みを浮かべた。「優奈、ありがとう」

「何のお礼？さっきは仕事を見つけてくれたのに、お礼を言うべきは私の方じゃない？」

「根岸家の株式のことよ。この前あなたが私を誘って、結局来たのは河合さんだったけど、彼から聞いたわ。あなたが彼を手伝う条件として、根岸家の株式5％を私にくれるよう提案したって」

高橋優奈は笑って言った。「お礼なんていいのよ。河合さんが嫌だったら、私が言っても彼は渡さなかったでしょう。結局は、あなたの魅力が大きいってこと。彼はあなたのことがとても好きなのよ」

話が進むにつれて、女性の顔に浮かぶ笑みはますます意味深になり、何かを暗示しているようだった。

根岸詩音は明らかに彼女を白い目で見た。

そして笑いながら言った。「そんなこと言うなら、私はあなたを責めなきゃいけないわね。なぜ私を騙したのかって…」

「もちろん、あなたのために騙したのよ。たった一度の面会で根岸家の株式5％を取り戻せるなんて、こんな良い話は二度とないわよ」

根岸詩音、「……」

その後、二人は心の中で理解し合い、笑顔を交わした。

ウェイターが料理を全部運び終えて去った後、高橋優奈はまた口を開いた。「詩音、今日あなたを訪ねた時、誰かと電話しているのが聞こえたけど、河合さん？」

「うん、彼よ」

「彼があなたを誘っているのに、なぜいつも時間を先延ばしにするの？彼のこと好きじゃないの？それとも…駆け引きしてるの？！」

根岸詩音、「……」