第119章 子供の父

林知恵は、子供は宮本深のものではないのではないかと推測した。

だからこそ彼女は山下穂子に折木和秋の周りの異性について尋ねたのだ。

残念ながら今のところ進展はない。

しかし折木和秋のあのおびえた様子を見ると、林知恵は自分の推測をますます確信するようになった。

その後の4日間、折木和秋は毎日完璧なメイクをしていたが、突然姿を消すことがあった。

林知恵はその度に、彼女が物置で痛みに耐えて低く呻いているのを目撃した。

医師の説明によると、今回の薬による中絶は失敗したようだ。

折木和秋はさらに2日間我慢し続け、頬紅でも隠せないほど顔色が悪くなってようやく口実を設けて病院へ行った。

林知恵は物を届けるという口実で、折木和秋について行った。

折木和秋は以前薬による中絶薬を処方してくれた医師を訪ねた。注目を集めないよう、今回も人が最も少ない昼間の時間帯を選んだ。