第174章 あなたが先に入浴する?それとも私が先に?

林知恵はぼんやりとして、ドアを閉めようとした時、宮本深はすでに入ってきていた。

ドアが閉まる音を聞いて、彼女は我に返り宮本深を遮った。

「私が泊まっているのは普通のダブルルームで、あなたが寝る場所はないわ」

「初めて一緒に寝るわけでもないだろう」

宮本深は無造作に林知恵の腕をどけて、部屋に入った。

林知恵は頬が熱くなり、自分の服がまだベッドに散らかっていることを思い出し、急いで駆け寄って布団でぐちゃぐちゃに覆い隠した。

彼女は布団の上に体重をかけ、周りを指さした。「叔父さん、見ての通り、スタンダードルームは質素だから、帰った方がいいわ。温かい巣が待っているでしょう」

「温かい巣?気が利くな」

宮本深はテレビ台に寄りかかり、両手をポケットに入れ、冷たくも熱くもない口調で言った。