宮本深からの返信がなく、木村悦子は彼が会話を終えたのだと思い、スマホを置こうとしたところ、一枚の絵が表示された。
「これはどう?」
木村悦子は、宮本深が真夜中に何を思って絵を描かせたのか分からなかった。
しかし、彼は我慢強く絵を開いた。
一目見ただけで、彼自身がその場に凍りついた。
特に彼が一人で空っぽの病院の廊下に立っていたため、首筋に冷たさを感じた。
彼は足早に歩きながら、メッセージを返した。
「そっくりだ」
「前は林知恵の子供の頃だと思ったけど、今やっと違いが分かった。この目はあなたにそっくりだ!」
木村悦子はオフィスのドアを閉め、水を一口飲んで落ち着こうとした。
彼はずっと夢は幻想的なものだと思っていたが、今は...確信が持てなくなった。
「分かった」
宮本深からそれ以上のメッセージはなかった。