第274章 俺の方がいいだろう?

林知恵は小白脸(イケメンホスト)の腕を取りながら個室に入った。

座るやいなや、小白脸は急いで3万円ほどのボトルを注文した。

彼はクラブと提携しているようで、どれだけ酒を注文しても彼にはバックがあるのだろう。

注文する際、彼はわざと林知恵の方をちらりと見た。彼女が本当にお金を持っているかを探っているようだった。

林知恵は小白脸を見つめ、妖艶な顔で目を細め、唇を曲げた。その姿は万人を魅了するに十分だった。

「1本じゃ足りないわ。私と過ごす時間が1本分だけってこと?」

この言葉には暗示的な意味があり、口にするのは恥ずかしいことだった。

幸い個室の照明は十分に暗く、林知恵の恥ずかしさを隠してくれた。

これは雪村真理が教えてくれたことだった。

男を釣る最も早い方法は、先手を打って、彼が言おうとしていることを全部先に言ってしまうことだと。