第278章 私と来て

桑田蘭子は店員の手を借りてゆっくりと歩いてきた。

この瞬間、林知恵は呆然としていた。

彼女の頭の中にはたくさんの言葉が浮かんだが、最後には「妖精」という二文字だけが残った。

桑田蘭子は義足を着けているため、複雑なウェディングドレスを支えることができないことを考慮して。

そのため、デザイナーは彼女のために特別にこのドレスをデザインした。

上半身はレースのコルセットで、薄いチュールの花びらが重なり、軽やかさの中にも硬さが感じられる。

スカートは軽いチュールが重なり、裾に小さなスリットがあり、桑田蘭子が歩きやすいようになっている。

ふわりとした朦朧とした雰囲気の中、桑田蘭子の笑顔と相まって、彼女は最高のものに値すると思わせた。

桑田蘭子はハイヒールで慎重に近づき、さらに笑顔で林知恵を見た。