第359章 薬は三分の毒

林知恵は山下穂子がまだ呆然としているのを見て、すぐに彼女を押した。

「お母さん、質問されてるよ」

「あの時、医者が言ったのよ、レポートも見せてくれて、子宮の損傷がひどくて、妊娠は難しいって。長い間薬を飲んでいたわ。実はその間、妊娠を試みたけど、どうしても妊娠できなくて、それで諦めたの」山下穂子は少し悲しげな口調で言った。

「薬?薬は三分の毒だ」老中医はもう一方の手を上げ、両手で脈を取った。

山下穂子はこの言葉の意味がよく分からなかった。

しかし林知恵はだいたいの意味を理解した。

おそらく山下穂子の不妊は彼女自身の問題ではなく、薬のせいかもしれない。

山下穂子は混乱して言った:「先生、よく理解できません。私のあの薬が...」

「お母さん、先生の言いたいことは、平常心を持つべきだということよ。結局あなたは怪我をしたんだから、薬はただの補助で、それを命の救いの仙薬だと思ってはいけないってこと」林知恵は再び遮った。

山下穂子はため息をつき、こだわらなかった:「もうこの年だし、縁があればね」

老中医はうなずき、林知恵の方を向いた。

「あなたも診ますか?どうせ一緒に来たんだし」

林知恵が断ろうとした矢先、山下穂子はすでに急いで頷いていた:「お願いします、私の娘はもうすぐ婚約するんです、ちょうど体調を整えるのにいいわ」

「お母さん!」

林知恵は山下穂子がまだ彼女に桑田社長の子供を産ませる考えを捨てていないと思った。

山下穂子は説明した:「子供を産めとは言ってないわ、ただ先生に手を見てもらいたいの。結婚前に手を治したくないの?」

話しながら、彼女は心配そうに林知恵の手の甲にある隆起した傷跡を撫でた。

林知恵は彼女を悲しませたくなかったので、素直に手を差し出した。

老中医は脈を取り、まぶたを上げて林知恵を見つめて言った:「他は診なくていいのか?」

林知恵は頷いた:「はい」

「眠りがあまり良くないだろう?食欲もあまりない?最近何に対しても少し敏感になっている」老中医は低い声で言った。

林知恵は老中医が確かに腕があることを認めざるを得なかった。これらはすべて当たっていた。

眠りが良くないのは、以前病気で寝すぎたせいだと言えるかもしれない。