第356章 私の夫は子供が大好き

妊活?

林知恵はお茶を持つ手が一瞬固まった。

視界の端で、桑田蘭子も彼女を一瞥した。

「うん、結婚したばかりで、主人は子供が大好きなの。女の子が欲しいって言ってて、名前まで決めてるのよ」

「三男様も急いでるのね、もう名前まで決めてるなんて、何て名前?」渡辺青葉が尋ねた。

「星奈」桑田蘭子はゆっくりと口を開いた。

ドンという音と共に、林知恵の手にあったティーカップがテーブルに叩きつけられた。

「何て言った?」彼女の声は震えていた。

「星奈よ、三男様が特別に選んだ名前」桑田蘭子は「特別に」という言葉を強調した。

林知恵の怒りが激しく燃え上がった。

それは彼女の娘の名前だ!

宮本深はどうして他人にその名前をつける権利があるというのか!

渡辺青葉は林知恵の取り乱した様子を見て、軽く笑った。「あら、林さんどうしたの?私たちは穂子さんと蘭子が子供を産む話をしてるのに、まるであなたが子供を産むみたいな反応ね」