第392章 これにて別れよう

「これでお別れしましょう。」

宮本深はその文字を見つめ、長い間我に返れなかった。

喉が乾き、かすれた声で言った。「本当に冷酷だな。」

まるで予想していたかのように、彼の顔には感情が見えなかった。

宮本深は二通の手紙を一緒に置き、棚の中から二つのカピバラのリストバンドを取り出した。

パチンと音を立て、リストバンドが手首に巻き付いた。

彼は拳を握りしめ、その二つの文を凝視した。

「一緒になりましょう。」

「これでお別れしましょう。」

まるで前の瞬間に手に入れたものを、次の瞬間に完全に失ったかのようだった。

宮本深の顔色が徐々に青ざめ、目の奥に赤みが残り、わずかに目を伏せて、粉々になった心を隠した。

「知恵。」

「戻ってきてくれないか?」

……

三年後、海月マンション。

配達員の田中くんは荷物を一つ一つ車に積み込んだ。