第406章 私は第三者になりたくない

林知恵が目を覚ました時、習慣的に手を伸ばして星奈を探った。

しかし、いくら手を伸ばしても柔らかい小さな体に触れることができず、彼女は瞬時に目が覚めた。

周囲の環境を確認すると、すぐに起き上がって走り出した。

「星奈、星奈……」

リビングに行くと、きちんと着飾った星奈が宮本深の隣に座って朝食を食べているのが見えた。

宮本深は星奈の口元の卵黄を拭き取り、何気なく言った。「起きたか?こっちに来て朝食を食べなさい」

林知恵は夢から覚めたように、ゆっくりと座った。

手を伸ばす前に、目の前に牛乳一杯と殻を剥いた卵が置かれた。

彼女は少し戸惑った。

宮本深は手を拭き、彼女のために二切れのビスケットを取った。「どうした?まだ食べさせてほしいのか?」

「必要ありません」

林知恵は牛乳を一口飲み、卵を手に取って力強く一口かじった。