第485章 贈り物を待たせないで

聚会を提案したのはルームメイトの来美、直方来美だった。

かつて会社に採用されたものの、お金がなくて、もう少しで実家に帰って嫁に行くところだったルームメイトだ。

前世では、直方来美は半年で帰郷し、毎日夫からDVを受け、子供まで流産してしまった。

実際、彼女自身も不幸な人生を送っていた。

直方来美、来美は、家庭で男尊女卑が非常に強かった。

しかし彼女は長女ではなく、次女だった。

上には3歳年上の兄がいて、下には2歳年下の弟がいた。

家での彼女の立場は想像に難くない。

彼女の話によると、大学に行けたのも他人の援助のおかげだった。

当時、林知恵は直方来美が故郷に帰って同じ轍を踏むことを心配し、会社への手付金を渡した。

幸い林知恵の目に狂いはなく、半年後、彼女はお金を返した。

その後、林知恵も彼女に助けを求めたことがあった。