第351章 ただ始まりを願い、もう終わりはない(1)

「ああ、そうだ、私がメールを送った後、まず花火を打ち上げて、それから花火が最も華やかな時に、音楽をかけて、その歌手を花火の中から登場させて、歌わせて……あと、充電式のマイクも用意して……それから、私の家の裏庭で行動する時は、目立たないようにして、家の中のトラブルメーカーに見つからないようにして……」

有栖川涼は自分の思考に没頭しながら、考えつつ、陸田透真に指示を出した。

陸田透真の注意は、彼が言った第三点に集中していた。しばらくしてから、やっと彼の言葉の意味を理解した。飛行機に乗るために十分な睡眠が取れず垂れ下がっていたまぶたが一瞬で開き、眼球が飛び出しそうなほど驚いて、有栖川涼の言葉を遮って尋ねた。「今?『終点』という曲のオリジナル歌手を今すぐ呼べというのか?」