朝食の後、夫婦二人は直接第一病院へ向かった。
「傷の治りは良好です。帰ってからも定期的に包帯を交換し、注意していれば、すぐに良くなりますよ」
医師は星野夏子の傷を一通り確認してから言った。
星野夏子は立ち上がり、肩の服を整えながら「ありがとうございます、気をつけます」と答えた。
「はい、薬を追加で処方しておきますので、帰って半月ほど塗れば、ほぼ治るでしょう。この期間は食事にも気をつけてください」
星野夏子はうなずき、医師から渡された処方箋を受け取って、ついたてから出た。
ついたての外で待っていた藤崎輝はすぐに前に出て、彼女の手から処方箋を受け取り、一目見てから後ろにいる真に渡した。
真はそれを受け取り、意を汲んで退き、会計と薬を取りに行った。
「帰りましょう。真が薬を受け取ったら直接届けてくれます」