帝光娯楽クラブの外の駐車場に到着したのは、すでに夜の8時過ぎだった。賑やかな夜の生活がちょうど始まったところで、外のネオンサインが色とりどりに輝き、街全体を幻想的な雰囲気で包み込んでいた。
いわゆる娯楽クラブとは、実際には向かい合った二つのクラブのことで、バー街のようなものだが、この通りにはこの二つの超大型クラブしかなかった。
藤崎輝と星野夏子がクラブに入ると、中はすでに満員で、リズミカルな音楽がクラブ全体に響き渡り、ウェイターたちはテーブルの間を行き来して飲み物を運び、前方のステージでは3人がリードダンスを踊っていた。
下のダンスフロアには、一週間の疲れを癒すために久しぶりにリラックスしに来た若者たちがいた。
クラブは上下二階に分かれており、上階は主に個室になっていて、防音がしっかりしているため、中に座っていても外の音楽は聞こえない。ただし、ガラス窓を通して下の様子をはっきりと見ることができ、内部はKTV個室のような配置になっていた。