安藤若菜は慌てて体を覆うためにバスタオルを探そうとしたが、男性の手が軽く力を入れ、彼女の動きを止めた。
「私は洗い終わったから、君が入って」安藤若菜は居心地悪そうに視線を逸らした。彼女は鏡に映る二人の密着した体を見る勇気がなく、彼の前で裸でいることにも慣れていなかった。
藤堂辰也は後ろから彼女の腰を抱き、顎を彼女の頭の上に乗せ、鏡の中で恥ずかしそうに困っている彼女を見つめ、軽く微笑んだ。「若菜、自分の姿を見てごらん。ほら、君はとても若くて、体も美しい」
安藤若菜は頭を下げ、地面に穴があれば入りたいと思った。
「離して...外で待ってるから...」
「何を恥ずかしがっているんだ、見たことないわけじゃないだろう」
「……」
藤堂辰也の手が、彼女の腰を艶めかしく揉みしだいた。「若菜、女性は時には賢くあるべきだ。自分の体を利用することを学ぶべきだよ」